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イキガミ 間瀬元郎

 近未来の日本で、国家維持法の名のもとに、小学生入学時に全国民に対して、ある予防接種をする。

 その予防接種の中には、1000人に1人の割合で致死毒の入ったナノカプセルが混入してあり、そのカプセルを注入された人間は、18歳から24歳のある定められた日にカプセルが弾け、死亡するのである。

 この注射により、人々は、生命に対する危機感を覚え、国民の意識を高め、犯罪や自殺件数を激減させ、国民総生産を高め、子供の出生率を高めることに成功した。

 死亡予定の1日前に、死亡予定者本人に死亡予告証、いわゆる逝紙(イキガミ)を配達する仕事は、区役所職員に任された重要な仕事なのである。



 死亡予定者は、最期の貴重な1日を、悔いの残らないように思い思いに過ごし、安らかな死を迎える準備をし、そして自らの死を受入れていくのである。

そして死亡者の遺族には、国繁遺族年金が支給され、何不自由なく暮らすのである。

 しかし、イキガミを受け取った死亡予定者は、ある者は、過去の不当ないじめを清算すべく犯罪を犯し、またある者は、自分の意志を貫くために歌を歌い、壁面に絵を描くのである。

 これはイキガミを受け取った死亡予定者1人ひとりの最期の1日の物語である。

 国家が人の生命をもてあそぶ恐ろしい法律、国家維持法、これに反対する人間は、秘密裏に処分されてしまう。

 何とも恐ろしい世界だが、これによりもたらされるであろう人の命に対する真摯な思いとその結果生み出されるであろう社会的、経済的なプラスの効果は、あながち嘘とは言えない点が恐ろしい。

 人間は、どの道いずれ年老いて死ぬが、他人の作為で死ぬのはまっぴら御免だと思っているし、自分だけはそう簡単には死なないと誰しもが思っているものなのだ。

 間瀬元郎氏のその他の作品には、「キョウイチ」、「HE∀DS」などがある。

イキガミ



キョウイチ



HE∀DS



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